2024年、ZOZO NEXTとPoiesis Labsは、スマートテキスタイルの未知の領域を切り拓くべく共同研究開発を開始しました。
ZOZO NEXTが有する先端素材開発力とデバイス/インタラクション技術、Poiesis Labsが培ってきたテキスタイル設計と体験デザインの知見──両者の強みを結集し、革新的なコンセプトを探求しています。とりわけニット技術に機能性素材を組み込むことで、テキスタイルの表現力と体験価値を大きく拡張しています。
本展示「紋響」は、和柄を編み込んだ布そのものが音を奏で、波紋のごとく響きを放ちながら観客を包み込む没入空間です。伝統的な和柄を施した布壁や、水流からイメージを得た布のオブジェを配し、歩を進めるたびに移ろう音響と流れゆく音の動きを感じることで、心は次第に静まっていきます。日本の長い歴史の中で育まれてきた和柄の意匠と禅の精神を、京都で培われた美意識とともに、最先端の素材と音響技術で再解釈し、「静」と「革新」が共生する没入体験へと昇華させます。
七宝、井筒割菱、麻の葉などの立体ニットが壁面を彩る空間です。伸縮性のある糸を島精機製作所のコンピュータ横編機で編み込むことで、繊細な和柄を立体的に表現しています。
ニットの裏面には、電圧を加えると歪む圧電フィルムを貼付けています。柔らかなテキスタイルでありながらスピーカーとして機能し、柄の形状によって振動方向が変わるため、一枚ごとに異なる音響特性を生み出します。
布に目を凝らしながら、作品ごとに広がり方の異なる音の響きをお楽しみください。
青海波をあしらったパンチレースニットをくぐると、透け感のあるニットファブリックスピーカーで構成された滝が現れます。この滝は水の代わりに音がこぼれ落ち、水面上に波紋を作ります。
この水の滝は透け感のあるニットの内部に透明なフィルムスピーカーを組み込むことで構成されています。光を通しつつ、空間に音を重畳させる演出を可能としました。
見えない水の流れを感じながら空間に集中し、五感が研ぎ澄まされるひとときをぜひご体感ください。
「紋響」では、複数の音源を個別に制御する独自システムにより、空間ごとに精緻な音環境を設計しています。
京紋の間 では、音響特性の異なる 8 チャンネルのテキスタイルをプログラム制御し、それぞれが独立した響きを奏でることで、空間全体と美しく共鳴します。
水紋の間 では、24 チャンネルのフィルムスピーカーを個別に制御して水のこぼれ落ちる音を表現し、水面に広がる波紋の映像と同期させることで、視覚と聴覚が溶け合う没入体験を創出します。
本プロジェクト及び、ニットファブリックスピーカー技術に関するお問い合わせは
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info-zozonext@zozo.com